HIRO'S American Model
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BUNSAN R.R
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松ちゃんの New Yorkホビーショップ情報
11月下旬より3週間、出張でニューヨーク郊外のTarrytown(タリータウン)という町に滞在しました。雪が降ってもおかしくない時期なのですが、異常気象らしく20℃を超える記録的暖かさの日もありました。テロの余波で日本人旅行者が激減しているとの情報を裏付けるように、マンハッタンを歩く日本人の姿は以前よりも格段に少なかった気がします。 余暇を利用して模型店めぐりをしてきましたので、NY模型店情報をお届けします。そんなに模型を買い込んだつもりはないのですが、結果的にはアメリカ出張恒例の大赤字出張となりました…。家内には内緒ですが。 また、写真も若干撮影したので、こちらもご紹介しましょう。
A.模型店情報 ニューヨーク(NY)というとショッピングを連想される方も多いことでしょう。しかしNYにはよい鉄道模型店が少ないんです。とはいいながら、数軒訪問してきましたのでご紹介します。NYの模型店ってなぜか雑然とした店ばかり。街そのものを表しているようです。 現地滞在中にKatoのRDCとCabooseが数日差で発売となりました。RDCは日本国内発売の方が微妙に早かったようです。通常、国内発売の方が1週間〜2ヶ月遅いのが通例なのですが。
1−1.Trainland NYから電車(LIRR:ロングアイランド鉄道)で30分強のLynbrook(リンブルック)駅から徒歩10分弱の鉄道模型専門店。Model Railroader(MR)誌に大きな広告を出している店です。今回訪問した店の中では最大規模で価格も安い!マンハッタン近辺ではイチオシです。KatoのPA1単品各種(日本未発売)、SD80MAC(CR)、SD9043AC(CP)がまだ在庫ありました。
1−2.Trainworld 上記Trainlandの姉妹店。NYダウンタウンから地下鉄で30分程度Brooklyn(ブルックリン)地区にあります。Nの在庫はほとんど無く、Nファンには行く価値無し。
1−3.Red Caboose マンハッタンの中心にある総合ホビーショップ。薄暗い階段を下りると、地下1階に怪しい雰囲気の店が広がります。店構えは2年前に訪問した時と全く変わっていませんでした。店内は所狭しにショーケースがならび、その中には埃をかぶった製品が並んでいます。埃をかぶった品物と書くと顔をしかめられる方もいらっしゃるでしょうが、在庫品の多くが10〜30年前の珍品。絶版になってから20年近く経ったBachmannのメトロライナーやオートトレインセットもありました。コレクターから買い取った物が多いようですが、一昔前の製品をお探しの方にとってはたまらぬ店。10年ほど前まで定期的にリリースされていたCon-Corの限定コレクターセットの在庫も豊富です。鉄道模型の骨董品屋のような店で、見るだけでも楽しい店。 また、この店オリジナルの製品としてNスケールのNY地下鉄があります。NY地下鉄で最大勢力を誇るR62型など3〜4種類発売されています(トレーラ車のみ。モータ車発売無し)が、いずれも2両で$450程度とかなり高価。金に余裕あれば欲しいのですが、とてもそんな余裕はありません。
1−4.Manhattan Trains 上記The Cabooseの目の前に最近オープンした鉄道模型専門店。Nの品揃えは決して豊富とはいえませんが、買い逃して探していたAtlasのGP40-2(SPスピードレタリング)を見つけました。
1−5.America’s Hobby Center 70年以上の歴史を有する由緒ある模型店。こちらもマンハッタンの中心部にあります。AmtrakやLIRRが発着するPenn Stationから徒歩3分。数年前まではMR誌に大きな広告を出していたものの、現在、鉄道模型には力を入れておらぬ様子。’94年リリースのCon-CorのPRRコレクターセット(エリービルト2両+ヘビーウェイト客車6両)が在庫ありました。
1−6.The Caboose マンハッタンの北東200kmのコネチカット州の田舎町にあるブラス専門店。 マンハッタンからレンタカーを走らせること約2時間で到着しました。日本で運転している車よりも格段に大きなフルサイズの車(フォードのグランドマーキー:日本でいえばセドリック、クラウンみないな車)だったので運転では緊張しましたが、大好きなカントリーFM局をBGMにご機嫌なドライブでした。とれいん誌のアメリカ型連載記事に書かれていましたが、やはりカントリーはアメリカの景色にマッチします。日本で聴いてもなんかピンとこないんですよね。 話が脱線しました。さて、The Cabooseは閑静な森の中にある模型店でした。車がなければとても行くことができません。NYの店とは異なり、整然とディスプレイされています。MRに大きな広告を出しているだけあってブラスの在庫は豊富。Nのブラスも在庫豊富です。目の保養になります。 ハイテク機に目が無い私、バーゲン価格で出ていたOMIのC60AC(CSX #600)で失費してしまいました。買うか否か迷ったのですが、CSXのC60AC #600はIC(イリノイ・セントラル)のSD70Iと重連した姿をシカゴで見て以来ずっと頭に残っていたので思い切って買いました。店の人も「これはお買い得」と。 こんな田舎までやってくる日本人なんてそう多くはいないだろうと思って聞いてみると、意外にも「けっこう来るよ」との返事。皆さん、ご熱心ですね。
1−7.Hobby Gallery 上記のThe Cabooseの近くにある総合模型店。田舎の模型店にしてはNの在庫が豊富だな、と思ったらN Scale Collectorという、N収集家団体の機関誌に広告を出していました。珍しいところではV-Lineのエリービルドの塗装済ボディー(NYC、PRR)がありました。これはCon-CorのPA1のボディーを載せ替え用として10年ほど前に発売されていたものです。
B.写真紹介 滞在中に撮った写真をご紹介します。
B-1.Metro-North Railroad (MNRR:メトロノース) MTA(ニューヨーク市交通局)傘下の通勤鉄道。マンハッタンから北/北東に伸びる路線を持っています。通勤鉄道といっても都心を離れると130km/h近くで疾走します。マンハッタン近辺は電化(第3軌条)されており、電車での運行が中心ですが、長距離運用ならびに快速運用は機関車(ディーゼル/電気デュアル駆動)+客車での運行です。MNRRはディーゼル/電気デュアル駆動のFL9というキャブユニットで有名でしたが、ジェネシス2(ディーゼル/電気デュアル駆動)増備に伴い、予備車として最後の活躍をしています。 MNRR路線ではCDOT(コネチカット州運輸局)の車両も見ることができます。これは、CDOTの車両の保守をMNRRが受け持っているためです。CDOTもFL9やFP10(F3更新改造機:ボストンMBTAからの譲渡機)で有名でしたが、こちらもジェネシス2への置き換えが進行し、予備車として残るのみとなりました。
1−1.ジェネシス牽引のMNRR列車 数年前より導入されているジェネシス。本年導入の9両をもって、旧型のキャブユニットFL9を一掃してしまいました。FL9は予備車が若干残るのみ。今年増備のジェネシスは前面にMTAのロゴが加わるとともに車番が窓下2ヶ所表示となり、イメージが若干変わりました。 MNRR塗装のジェネシスって「カッコ悪いな」と思っていたのですが、見慣れると愛嬌ある顔をしています。慣れって不思議ですね。
1−2.CDOTのジェネシス 今は亡きNH(New Haven鉄道)のマックギニス・カラーに塗られたジェネシス。CDOTは保有車両を旧NH色に塗っています。これは、コネチカット州がかつてのNHのお膝元であることによります。マックギニスカラーって好き嫌いが分かれるようですが、個人的には好きです。ジェネシスにも似合っていると思うのですが。ルーバー、吸気口のスタイルが異なりますが、カトーから発売されるジェネシスを塗り替えてみたくなりました。
1−3.CDOTジェネシスとFL9AC「スターシップ」 9月に納車されたばかりのCDOTのジェネシスとFL9ACの並び。マンハッタンの北65kmのCroton-Harmon(クロトン・ハーモン)にある車両基地(Croton-Harmon Diesel & Electric Shop)で撮影しました。Croton-HarmonはかつてNYCのディーゼル−電気機関車の交換ポイントとして有名だった場所。MNRRの車両基地はかつてのNYC車両基地です。 FL9ACは老朽化したFL9をAC駆動改造したもので、通称「スターシップ」。AC駆動の最大メリットは保守の軽減です。AC化がポピュラーでなかった10年前に発注されたこの改造、1両あたり5億円もかかったとか。ちなみにAC駆動のジェネシス2の新車価格は3億円。ジェネシスの天下となってもスターシップはしばらく安泰のようです。
1−4.:プッシュプル客車 MNRRの客車列車はプッシュプルでの運用です。装甲車みたいな何とも実用本位の顔をしていますね。一緒に出張した同僚(ヨーロッパ型鉄道ファン)いわく「怪しい形の電車」と。
1−5.電車Mシリーズ 各駅停車を中心に運用されている電車。動力分散方式である電車は機関車よりも加減速度を大きくとれるため、Stop &Goが多い各駅停車運用が中心です。MNRRは数形式の電車を保有していますが、いずれも外観はほとんど同じです。 地上を走るにもかかわらず、集電は線路脇の第3軌条から。第3軌条集電だけあって、電化区間に踏切は無く、線路際には金網が張られています。
B-2.Long Island Railroad (LIRR:ロングアイランド) マンハッタンの東に位置するLong Islandとマンハッタンを結ぶ鉄道。MNRR同様MTA(ニューヨーク市交通局)傘下の通勤鉄道です。 路線の多くは電化されていますが、非電化区間もあり、LIRRしか保有していないEMDのディーゼルDE30AC(ディーゼル駆動)/DM30AC(ディーゼル/電気デュアル駆動)が活躍しています。
2−1.電車 Mシリーズ 2両固定編成で8〜10両で運行されています。MNRR同様Mシリーズと呼ばれる電車で、MNRRのMシリーズと共通設計で、外観も車体帯の色が違うくらいです。
2−2.EMD DE30AC+2階建客車 模型店Trainlandから駅へ歩いていたらディーゼルの警笛が聞こえ、数秒後、DE30ACが見えたので慌てて撮りました。このDE30ACはLIRRのみが保有しているEMD製機関車です。LIRRは難しい客らしく、EMDいわく「あの機関車は追加オーダーの話があっても受けたくない」と。 客車は川崎重工製で、ニューヨーク郊外の工場で組み立てられたものです。
B−3.Amtrak Amtrakの列車はけっこう見たのですが、撮ったのはジェネシス2の写真1枚のみです。 これはTarrytown駅を通過するNY発Albany行列車。2次車のPh.4 North East Corridor塗装+Amfleet(Acela塗装)の編成です。
以上、NYレポートをお届けしました。海外のホビーショップ情報は案外入手しづらいもの。少しでも皆さん参考となれば幸いです。また、ご質問ございましたら遠慮なくメール下さい。 *小林宛にメールを頂ければ、私が代わりに松ちゃんに質問します(小林談)
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