HIRO'S American Model
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Photograph from my friend
BUNSAN R.R
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SD90MAC 当HPのご意見番松沢氏より、実車のPhotoです。 UP SD90/43MAC #8252 UP SD90MAC-H Ph.2 #8257 この写真は友人に協力してもらって小生がシカゴ郊外で撮った90/43MAC および90MAC−H ph.2の写真を送ります。記事と一緒に使ってやっていただければ、と思っいました。 これらは、ちょうど1年前、EMDに出張した際、シカゴ郊外のElmhurst付近で撮ったものです。打合せの合間の時間を利用して20分ほど線路際で待ってみたところ、大好きな90MAC牽引の列車が2本も通りました。20分で2本、しかも2本とも90MAC、更にはレアなph.2だしで大興奮でした。ポケットカメラで撮っている上、スキャナーでの読みとりがイマイチなので、写真としてはよくありませんが、まあ、どんな機関車かはお分かり頂けるでしょう。<頂いた添付メールより> 羨ましい限りです。私も実車を目にして見たいです。
SD90MACについて By 松ちゃん
今年6月、カトーよりNスケールで発売されたSD90MACの人気はすさまじく、米国ならびに日本でも即Sold Out状態でした。 SD90MACは米国第2位のディーゼル機関車メーカーであるEMD(GMの機関車部門)の最新型機関車で、ファンや鉄道関係者に「90MAC(ナインティー・マック)」とか「90(ナインティー)」と呼ばれています。 全長25mにもおよぶ大きさ、大きく張り出したラジエータ・グリルが特徴的な90MAC、迫力あるアメリカ型ディーゼル機関車の魅力を有する機関車の代表格といえるでしょう。 既にご存じの方も多いかと思いますが、簡単ながら改めてSD90MACについてご紹介したいと思います。
1.SD90/43MAC SD90MACはもともと6000hpのHエンジン搭載機として計画されたのですが、Hエンジンの開発が間に合わず、暫定措置としてSD70シリーズで使用されていた710エンジンを搭載し、UP、CP、CIT(リース外車)へ計400両強納入されました。UPが最大のユーザーです。鉄道会社によっては、4300hpであることを識別するためにSD90のあとに「43」をつけて「SD90/43MAC」と称しています。 6000hpのHエンジン完成次第、Hエンジンへの換装を前提としていた90/43MACですが、6000hpエンジンへ換装されたユニットはありません。エンジン換装には追加コストがかかる上、既に納車後4〜5年経過しており、車両残存価値を考慮すると、Hエンジンへ換装される可能性は低いかもしれません。 納入先/両数などは下の表をご参照下さい。 現在注目度No.1の90/43MACは、ウイングマーク付きUP#8242でしょう。目下唯一のウイングマーク付き90MACです。昨年末に事故でダメージを受け、今春、アーカンソー州にあるUPの工場(JENKS SHOP)からウイングマーク/ライトニングストライプ付きで出場してきました。暫くは90MAC唯一のウイングマーク機として注目を集めることになりそうです。
SD90MAC納入実績
2.SD90MAC-H 6000hpエンジンを搭載した正規の90MACは、SD90-H、SD90AC-HやSD90MAC-Hというように型式の最後に「−H」をつけて識別されることがあります。 オリジナルのPh.1、改良型のPh.2があります。
【Ph.1】 90MAC本来の6000hpエンジンを搭載した車両。すべてUP向けで計21両製造されました。 6000hp車と前述の4300hp車の識別点ですが、6000hpユニットはフード真ん中の上部が斜めに傾斜していること、エンジン排気口が2個付いていることあたりです。 このPh.1、納車直後からエンジン・トラブルならびにコンピュータ・インターフェース不良が続発し、1年以上かけてトラブル対策が施されたものの、未だ完治していません。現在はカリフォルニア州内の一般貨物(ゼネラルフレイト)運用が中心です。 ロードナンバー8502はエンジンフードのラジエーター・ファンの数が2個となっており、他の90MACよりも1個少なくなっています。 また、ロードナンバー8204はEMD75周年記念塗装が施され、同社75周年イベントに展示されましたが、イベント後に8504へ改番、さらにUP色に塗り替えられました。
【Ph.2】 Ph.1の信頼性向上とコストダウンを図ったのがPh.2です。キャブとフードの形状が大きく変わりました。特にキャブの形状変更はファンに驚きをもって迎えられ、酷評を受けることが多いようです。見る角度によっては非常にカッコイイ機関車なんですがね…。 目下UPとCPに納入されています。 UP向けに関しては、PH.1の信頼性があまりに低かったため、UPが購入を拒否し、現状、EMDからUPへのリースという形態になっています。Ph.1がカリフォルニア州に閉じこもりがちなのに対し、Ph.2はシカゴ−西海岸のインターモーダル運用でも多く見かけます。但し、コンピュータのインターフェース不良がなかなか解決せず、列車先頭での運用は制限されているようですが。 一方、CP向け4両はCPがサンプル導入したもの。CP独特の装備として「Snow Blaster」が付いています。これは先頭台車の前に強力な空気吹出機を設け、線路上の雪を吹き飛ばしてしまおうという雪国ならではの装備です。
【Ph.3】 EMDでは既にPH.3の開発を進めています。詳しくお伝えすることは出来ませんが、制御電気品の変更が中心となり、最新型のインバータ制御器が採用される予定です。 キャブを含む車体形状はPH.2ベースとなる予定ですが、若干変更があるかもしれません。2003年後半から量産体制となる見込みです
Ph.1/Ph.2いずれもトラブル続きで、現在、EMDは積極的にSD90MAC-Hの売込みを行っていません。 また、6000hpのSD90MACが軌道に乗っていない現状、4300hpのSD90/43MACに興味を持つ鉄道会社も少なく、残念ながらSD90MACの新製は暫く望めそうにありません。
3.【番外編】 SD89MAC SD90MACの兄弟機として開発が進められているのがSD89MACです。SD90MACが16シリンダーの6000hpエンジンを搭載しているのに対し、SD89MACは12シリンダーの4600hpエンジンを搭載しており、BNSFやCSX向けでお馴染みのSD70MACの後継機となる機種です。 当初はSD75MACという型式名で開発がスタートしましたが、710エンジンを搭載しているSD75M(I)との混乱を防ぐため、途中でSD89MACに形式変更された経緯があります。目下プロトタイプ1両のみとなっていますが、技術的に未完であり、EMD内部で改良が続けられています。 外観はSD90MAC-Hとほぼ同一です。
4.NスケールのSD90MAC SD90MACはNスケールでも人気者。 最初に製品化したのはブラス・メーカーのOverland Models (OMI)。’97年秋にSD90/43MACを2バージョン、SD90MAC-H ph.1をいずれもUPで製品化しました。 今年末にはSD70M/SD75MACとともにSD90MAC Ph.1(EMD75周年カラー#8204/#8504の2種)、SD90MAC-H Ph.2(UP、CP)が発売となる予定です。 今や世界に名だたるメーカーとなったKatoも今年になってSD90/43MACを製品化しました。UP2種類、CP1種類の計3種類です。冒頭に記したように、大人気で瞬く間に店頭から消えてしまいました。CSXやNSのSD80MACと併せて再生産を期待したいと思います。
以上、簡単にSD90MACについてご紹介しました。皆さん既にご存じの事がほとんどかと思いますが、新たな発見が1つでもあれば幸いです。 SD90MAC、友人が実車の設計/開発にたずさわっていることもあり、個人的に大好きな機関車です。残念ながら実車の増備はしばらく期待できませんが、模型では大いに活躍させてやりたいところです。 また、UPのウイングマーク/ライトニング(Z)ストライプ付き#8242、貴方も模型でおひとついかがでしょう?前面のウイングマークもさることながら、側面のZストライプで大きく印象が変わるので週末の工作としてお薦めです。その前にタネ車を探すのが大変かもしれませんが。
それでは、またお会いしましょう。
松沢さんは非常にお忙しいときにもかかわらず、このようにすばらしい記事をご提供くださいました。私のとっても、当HPにとってもかけがいのない方です。 お時間が出来ましたら、第2弾、3弾と執筆頂けることを願って居ります。
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